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 先日スケジュールが書いてある手帳を無くしてしまいました。無くしたことがわかった瞬間目の前が真っ暗になりました。いかに自分が毎日手帳という情報を頼りに生きているのか思い知らされました。

 最近、携帯電話がものすごい勢いで普及していますが、私は携帯電話を嫌っています。新聞に、情報関係の会社の役員で携帯電話を持たない方の論評が書いてありました。「便利なことは間違いないが、無くても過ごせるし、無いなら無いで何とか工夫することを考える」ということでした。私は、そうだそうだと論評に拍手を送った。

 ものすごく便利なものを手に入れてしまったら、もうそれが離せなくなってしまって、これ無しには生きていけないくらいになってしまう。まだ私は「携帯電話」は手に入れていないが、私にとってそれ相当のものは「自動車」でしょう。

 「自動車」を無くしたらものすごく不便です。しかし情報関係で大変便利な「携帯電話」を無くしたら、人と人とのコミュニケーションがこれしか無いと思われるほど頼りすぎていると「友人から仲間はずれになっている」とか「世間から隔離されている」などと、人の信頼関係までも無くしてしまったかのような錯覚を抱かないか心配である。自主的に歯止めをかけることが必要な場合もあると思う。

 私たちの生活は常に便利で楽なものを追い求めて生きているが、その一方では何かを失っている。「自動車」の排気ガスによる大気汚染や、「開発」による生態系の破壊など叫ばれ、最近では対策をしたり、自粛したりすることが必要になってきた。

 その次には、「心の環境問題」で、「携帯電話」が人と人の「絆」になってしまう前に、何か対策をしなければならない時がくるかもしれない。(内藤)




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