琵琶湖博物館 WEB図鑑「琵琶湖地域の火山灰」

高島沖ボーリングコアの火山灰



高島沖ボーリングの位置図
● 火山の位置図をひらく

 高島沖ボーリングは、琵琶湖の沖島と安曇川デルタの中間付近の場所で、1986年に掘削されたボーリングです。研究用ボーリングとして湖底から深度約 141mまで掘削されました。このボーリングは深度約137m付近までは、均質な泥層でできているため、長い期間、湖の底の静かな環境で泥がたまっていた事がわかります。また、静かな環境でたまっていたからこそ、多くの火山灰を地層(泥)中に残すことができたのだと考えられます。
 このボーリングコアには、火山灰層として観察できるものと、層としてはわからないが、火山灰が降った事がわかる層をあわせると,75の火山灰層を挟みます。これほどたくさんの火山灰層を、しかも、肉眼では層としてわからないくらい微量に降った火山灰をも認定できる場所は、琵琶湖以外ではほとんどありません。
 この図鑑では、それら75の火山灰について、偏光顕微鏡で観察した火山灰粒子(火山ガラスと鉱物)の写真、電子顕微鏡で撮影した火山ガラス粒子の画像を見ることができます。また、それぞれの火山灰層についての特徴(地層でのみかけ、厚さ、構成鉱物など)と、推定されている年代を調べることができます。さらに、どこの火山から飛んできたかがわかっているものについては、噴出火山もわかります。
 つまり、この火山灰図鑑は、少なくとも40万年間の近畿地方に降ったほとんどの火山灰について、顕微鏡写真や年代,性質を調べることができるものになっています。
 ただ,残念ながら、ボーリングをしたときの火山灰層の写真がほとんど残っていなかったために、それぞれの火山灰層の見かけは文章での説明のみで、写真がありません。
 それぞれの火山灰ページで示した特徴のうち、鉱物組成などの分析の仕方や意味については【 こちら 】をご覧ください。

● 火山灰の性質と分析について


も く じ

BT 1火山灰 BT 2火山灰 BT 3火山灰 BT 4火山灰 BT 5火山灰
BT 6火山灰 BT 7火山灰 BT 8火山灰 BT 9火山灰 BT10火山灰
BT11火山灰 BT12火山灰 BT13火山灰 BT14火山灰 BT15火山灰
BT16火山灰 BT17火山灰 BT18火山灰 BT19火山灰 BT20火山灰
BT21火山灰 BT22火山灰 BT23火山灰 BT24火山灰 BT25火山灰
BT26火山灰 BT27火山灰 BT28火山灰 BT29火山灰 BT30火山灰
BT31火山灰 BT32火山灰 BT33火山灰 BT34火山灰 BT35火山灰
BT36火山灰 BT37火山灰 BT38火山灰 BT39火山灰 BT40火山灰
BT41火山灰 BT42火山灰 BT43火山灰 BT44火山灰 BT45火山灰
BT46火山灰 BT47火山灰 BT48火山灰 BT49火山灰 BT50火山灰
BT51火山灰 BT52火山灰 BT53火山灰 BT54火山灰 BT55火山灰
BT56火山灰 BT57火山灰 BT58火山灰 BT59火山灰 BT60火山灰
BT61火山灰 BT62火山灰 BT63火山灰 BT64火山灰 BT65火山灰
BT66火山灰 BT67火山灰 BT68火山灰 BT69火山灰 BT70火山灰
BT71火山灰 BT72火山灰 BT73火山灰 BT74火山灰 BT75火山灰
BT76火山灰

【この図鑑をつくった人】 この高島沖ボーリングコアの火山灰図鑑をつくったのは、長橋良隆さん(福島大学)と宮崎智子さん(当時福島大学)が偏光顕微鏡写真と電子顕微鏡画像の撮影をし、既存論文をもとにした図表の作成と、それらのデータをもとに琵琶湖博物館の里口がデータチェックと加筆・web版作成をしました。そのため、高島沖ボーリングコアの火山灰図鑑で使われてる画像・図のほとんどは長橋さんと宮崎さんに著作権がありますが、琵琶湖博物館での利用を認めていただいています。もし、この画像を使用したいと思われる方がいましたら、まず琵琶湖博物館へ問い合わせてみてください。
【協力者してくださった方々】 この図鑑をつくるにあたって、ボーリングコア掘削の責任者である井内美郎さんには、webページ作成についてご理解をいただき、アドバイスいただきました。また、ここで掲載している火山灰の記載を行った吉川周作さんには、webページ作成にあたって議論していただきました。また、このwebページ作成にはSEの津田厚弘さんに協力をいただきました。その他、多くの方々にご協力をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。



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