絶滅危惧種「イチモンジタナゴ」が逢坂小学校へ譲渡されます
ビオトープ池で繁殖された絶滅危惧種の「イチモンジタナゴ」がオムロンエキスパートリンク株式会社から大津市立逢坂小学校へ下記のとおり譲渡されます。
こうした活動を通じて、希少淡水魚の保全の輪が大きく広がることを願っています。
企業の社会貢献活動の一環として小学校へ譲渡される事例ですので、ぜひご覧ください。
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記
○日時 令和2年7月6日(月) 14:50~15:30
○場所 大津市立逢坂小学校(大津市音羽台6-1 TEL:077-522-6753)
○今回譲渡されるイチモンジタナゴについて
・今回のイチモンジタナゴは、昨年ビオトープ池で繁殖した中の約20尾で、大津市立逢坂小学校の自然キラキラ委員会が中心となり、繁殖の研究や逢坂小学校水族館での展示などを実施するとともに、希少生物の保全と企業とのかかわりについても学習する予定です。(イチモンジタナゴについては、記事下段をご覧ください。)
○ビオトープ池について
オムロンエキスパートリンク(株)は、企業の社会貢献活動の一環として、絶滅危惧種であるイチモンジタナゴを保全されています。
2011年から工場敷地内に社員自らの手によりビオトープ池を造成し、琵琶湖博物館や市民グループなどと協力しながら保全活動を行っており、2018年には、新しいビオトープ池を造成して、より安定的なイチモンジタナゴの保全のために施設の充実を行っています。
〇オムロンエキスパートリンク株式会社
〒520-2362 滋賀県野洲市市三宅686-1 TEL 077-588-9416
担当:総務センタエリア統括部 野洲事業所 村地 登紀子
〇大津市立逢坂小学校
〒520-0053 滋賀県大津市音羽台6-1 TEL077-522-6753
担当:廣間 先生
イチモンジタナゴ(コイ科)全長6~8cm
分布:近畿・中部地方
その昔、県内では「ぼて」「ぼてじゃこ」と呼ばれていました。湖岸に多数が群れ、簡単に釣ることもできましたが、食べても苦いことから食用にもならない雑魚でした。こどもたちには馴染みの深い魚でした。
琵琶湖では1990年ころから確認できなくなり、2000年に滋賀県水産試験場が実施した調査でも、確認することはできませんでした。
滋賀県ではほとんどみられなくなった種類ですが、京都市の平安神宮神苑の池には、疏水をつうじて進入したと考えられる魚が生きていたのです。2005年に琵琶湖博物館はこの池の魚を譲り受け、今日まで継続して繁殖していますが、その過程で危険分散と保全の目的からオムロンエキスパートリンク株式会社をはじめ、平安神宮、市民グループなどに分譲し協働でイチモンジタナゴの保全を図っています。
環境省レッドリストカテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
滋賀県版レッドリストカテゴリー 絶滅危惧種
滋賀県の指定希少野生動植物種 許可なく捕獲することはできません