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ナウマンゾウの100年に渡る研究成果のまとめが 琵琶湖博物館研究報告第35号に公表されました

 ナウマンゾウは日本のゾウ化石を代表する種類で、約 34~3 万年前まで全国各地に生息していました。 滋賀県では、多賀町を流れる芹川から 18 点の臼歯や切歯化石が見つかっているほか、大津市石山の瀬田川からも発見されています。
 このナウマンゾウの基準となる標本(ホロタイプ)は 1921 年に静岡県浜松市の浜名湖近くから発見されましたが、 これ以降 100 年あまりの間に研究が進展し、その地理的分布、生息年代、形態、生態などが明らかになってきました。
 本報告書は、当館の高橋館長が、この 100 年の研究を網羅し、まとめまたものです。執筆を開始してから、原稿が完成するまでに、2 年以上の歳月を要しました。この報告書の完成によって、この分野の研究をする人は、一目でこれまでの研究の到達点や課題を知ることができるようになりました。今後の研究の進展に貢献するものと思われます。
 なお、本報告書の内容を要約した論文は、先行して古生物学の海外誌 Historical Biology に11 月に英文で発表され、各国の研究者の閲覧が開始されています。


                           記


・雑誌名:『琵琶湖博物館研究報告第 35 号』(以下の URL から PDF がご覧になれます)
https://www.biwahaku.jp/publication/investigation/
・論文題名:『ナウマンゾウ研究百年』
・著者:高橋啓一(琵琶湖博物館館長)
・発行:2022 年12月20日
・ページ数:309ページ

ナウマンゾウ研究百年 表紙.png

資料提供はこちら→20221222_びわ博研究報告 ナウマンゾウ研究百年出版.pdf